Global Greens 2017 in Liverpool 日本派遣団ブログ

第四回Global Greens Congress in Liverpool 日本派遣団のブログです。

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3日目 報告 グローバルヤンググリーンズ 新しい体制の承認

GYG  新しい体制の承認 4/1 9:00-12:30
 これはグローバル・ヤング・グリーンズ(GrobalYoungGreens)憲章を定めるにあたって各章の主項目に対してそれぞれ改正案(追記・修正・加筆など)を事前に募ったものを投票によって決めていくセッションです。
またこのセッションは事前に登録された会員が投票権を持っておりJYG(JapanYoungGreens)は投票には参加できませんでしたが、意見交換することができました。

 議論の後に採決する際の方法としてまずGYGに参加する個人全体の多数決をとります。(賛成favor反対against棄権abstention)その後世界を4つのエリアに分類(アメリカ・アジア太平洋・アフリカ・ヨーロッパ)し、それぞれのエリア毎に決を取り最終的にそれを合算して決めるという方法がとられていました。ただどうしてもヨーロッパ・グリーンズの票が多くパワーバランスが偏っており、アンフェアであるという意見も出ていました。

 メインの憲章に対しての改定案を出した人が提言し、それに対しての賛成意見と反対意見を時間の許す限り出し合うというスタイルでした。とりわけ紛糾した議題はGYG運営委員を選出する際のジェンダーバランスでした。大きな意見としては運営委員はGYGの組織を代表するものなのできっちりと性別(ここに関しての性別とはLGBTのグラデーションにどこまで言及するかの議論も含む)の数の平等を実現すべきという意見と、運営委員はあくまでもGYGの大会などを運営するものに過ぎず、能力やモチベーションが大事であり決して多様性を代表するものではないという意見が出ました。最終的にはジェンダーバランスを保つように努力するという範囲に収まり、数まで言及するということは文言には入れないということで帰結しました。

 今回のGYGの討議で印象深かったことは非常に時間の制約があり急ぎ足での議決を迫られる中でも、少数意見をしっかり拾い、できる限り全体一致できるように議論をすり合わせようとする意識が全体として感じられ、非常に質の高い討議であったと思います。(高橋ゆうや)

写真は最終日、ヤング枠に入る長谷川羽衣子共同代表と一緒に決意を述べるヤング2人。

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4月1日 GYG 新しい体制の承認 GYGの新しい体制の承認に参加しました。

会場がほぼ満席の50人前後の人が参加しており、場内は熱気に包まれていました。参加大陸としては、ヨーロッパが多かったように思います。約50人の参加のうち、半分ほどがヨーロッパからの参加という印象です。アジア・太平洋は人数としては多くはなかったですが、台湾勢や韓国勢が積極的に発言していました。

日本もこの勢いに続こう!と思いましたが、場内のコミュニケーションは英語のみでなかなか発言にまでは続けませんでした。英語力の必要性を強く実感しました。

私達、日本勢は台湾の方たちと意志疎通をとってそれぞれの議題の投票に参加しました。 このセッションの中で特に興味深かったのが、運営委員の平等性を担保するために「男女の平等という表現」を付け加えるか否かという修正議案についての討論です(ヒアリング能力が低いため、実際の内容と違いがあるかもしれません。ご了承ください)。この話し合いでは、男女の平等という表現は果して適切か、「男女」だけではないのではないか。男女平等が重要なのはわかるが、平等性を重視しすぎると運営が機能しなくなるのではないかということが話されました。話としては日本国内でよく話される内容とも非常に近しい問題です。ただ、会議参加者および発言者の女性の割合は日本の会議に比べてとても高く、問題の中身としては日本とは良い意味で大きな隔たりがあるように感じました。 なぜ女性の参加者が多く、また発言も活発なのか、数時間のみの印象ですが、この理由には民主主義の成熟が大きく関連しているかもしれません。

会議内において、反対意見の人を小馬鹿にするような日本的野次を聞くこともなく、高圧的な態度を示す人もいませんでした。私自身、英語も話せずほぼ聞き取れず、また議題についての理解も他の参加者よりも乏しく、参加者の中では非常に水準の低いことを自覚しましたが、居づらさを感じることはなく、一緒に議題を進めていこうという空気を常に感じました。これは日本の会議において得たことのない感覚です。こういった空気感では、人はいやすさを感じ、また様々な諸問題を自分のものと考え、発言・行動するようになるのかもしれません。

民主主義の成熟を肌で感じられる良い会でした。    (菅谷)