2日目 分科会報告 農業の転換(Agriculture Transformation Global Perspective )
リバプールの話者は、イギリスにおいて農民は75ポンド(わずかな額のようです)しか収入を得られないと話しました。また、都市の消費者、リバプールにおいては各国の食べ物が簡単に食べられる構造となっており、それらをとても安価な値段で購入できるそうです。話者はこの構造についてもっと考えなければならないと話していました。 別の話者は、(恐らくEUの話だと思います)政治が取り組まなければいけない大きなことは独占を禁止することだと話しました。今、いくつかの企業によって食が独占されようとしています。このことのひとつの問題として、私達の口に入る物の安全が脅かされることがあります。また、何名かの話者の共通の問題意識として小規模の農業をどのようにして守るかということがありました。 主にヨーロッパ圏に目を置いた話のようでしたが、多くの問題は日本との共通点が多々あるように感じました。先日、日本においてブラジルの豚肉の輸入を規制するという報道がありました。私事としては、100グラムを100円を優に切る豚肉に何度も助けられてきましたが、このように地球の裏側の物が驚くほど安価な値段で手に入ることは構造的な問題、また話者も述べていたように口に入れるものの安全は非常に危ういと思います。この構造に一石を入れる案として、小規模の農業をどのように守るのか、どのように活かしていくのかということが、ヨーロッパのみならず私達においても重要な問題であることを再確認させられたセッションでした。(菅谷圭祐)
2日目 分科会報告 希望のための闘い -パリから1,5度へ(気候変動)
2日目 分科会報告 化石燃料からの投資撤退(ダイベストメント)
2日目 分科会報告 健康と政治
2日目 報告 自治体議員交流会
2日目のディナー会場に、各国の自治体議員が集まるテーブルが作られました。私の隣にはスウェーデン人のビビアンさん。グローバル・シニア・グリーンズのメンバーです。グローバル・ヤング・グリーンズの存在は知っていましたが、シニアの部もあるのですね! さて、スウェーデンと言えば、「女性の参画」。現在、スウェーデンで女性議員が占める割合は50%です。かつて、スウェーデン緑の党はその目標を40%としていたのですが、目標に達成したため50%に引き上げたそうです。その目標も達成したのですから素晴らしいですよね! 私が「日本の女性議員は全体の10%ですよ」と話したところビビアンさんのコメントは、「スウェーデンの100年前と同じね」。・・・と言うことは、私が生きてる間には50%に達しないということ? ショックに陥っているとビビアンさんは「大丈夫よ、すぐに達成できるわよ。」と、(とりあえず)慰めてくれました。
スウェーデンで女性議員が増えた理由を訪ねると、「全ての教育が無償で行なわれるから」という答えが返ってきました。ちなみに、選挙に立候補する際もほとんどお金がかからないそうです。日本の供託金制度の話をすると「なんで払う必要があるの?」ととても不思議がっていました。
全ての教育を国の責任で行ない、未来に貢献する人材を育成する。そして、誰もが立候補しやすい環境を整え、より開かれた政治、より良い社会を目指す。そもそもの考え方が全く日本と異なるのですね。これを変えなければ、女性議員50%を日本で実現するには、本当にあと100年かかってしまうかもしれません。
その他にも私のテーブルにはスロベニア、ドイツ、UK、スペーン、ポーランド等の自治体議員がいらっしゃいました。井奥さんは選挙運動の様子(選挙カーやたすき姿等)の写真を皆さんに見せていました。日本はさぞかし不思議な国に映ったことでしょう。緑の党だけでなく、日本はもっと沢山の国の文化と価値観を学び、「ここが変だよ、日本」を変えていく必要があると思いました。
2日目 平和と安全〜核の力をのぞいて〜 分科会(核セッション)詳細な報告
2日目の夕方には緑の党が主催するセッション「Peace and Security without Nuclear Power」が開催された。
アジアパシフィック緑の党連盟の運営委員を務める足立力也さんが司会をつとめた。スピーカーは、日本サイドからは園田みつこさん。彼女は6年前の福島原発事故の後、8歳の子供ともに福島から英国に非難してきた人物だ。
もう一人はポルトガル緑の党からビクトル・カバコさんが登壇した。
セッションの冒頭に、元緑の党グリーンズジャパンの国際部長、現在は民進党菅元総理の秘書をしている郡山まさやさんが映画「太陽の蓋」の紹介をおこなった。ビジュアルに当時の官邸の様子を緊迫感のある映像で伝える映画で、次の日にユースホテルの一室を借りて上映会も企画した。
園田みつこさんは、福島第一原発事故が起きた当時の緊迫した状況、当事者としての葛藤、放射能汚染に関する不確実な情報や、そして不誠実な御用学者の対応などを紹介した。
ポルトガル緑の党のカバコさんはポルトガル、そして隣国スペインの原子力事情や、原発建設に伴っておきた社会運動と成果などを紹介した。
その後、韓国、台湾、原発大国ロシアを接するリトアニア、インドネシア、米国などから自国の原子力発電に関する現状が紹介され、活発な意見交換が行われた。核・原子力に対しては、各国の緑の党がグローバルネットワークを活かして取り組むことのできるテーマであり、今後も協力してこの問題に取り組んでいくことが確認された。 (長谷川平和 共同代表)
写真追加上は足立力也。中はUSAメンバー、下は韓国メンバーの発言風景。