Global Greens 2017 in Liverpool 日本派遣団ブログ

第四回Global Greens Congress in Liverpool 日本派遣団のブログです。

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2日目 分科会報告 希望のための闘い -パリから1,5度へ(気候変動)

2日目の午前中一番目のセッションは、「希望のための闘い -パリから1,5度へ」と題したセッションが行われた。2015年の歴史的な合意から2年、今年開催されるCOP23では各国の具体的な施策が公表される予定だ。米国トランプ大統領が地球温暖化対策を見直す大統領令に署名したことで、世界的な取り組みが交代する恐れも大きくなってきた。
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そんな中での気候変動問題に関するセッションだった。 司会はドイツ同盟90/緑の党の共同代表を務めるシモーネ・ペーターだ。2050年に向けて野心的な目標値を掲げてエネルギーヴェンデ(エネルギー大転換)」を推進するドイツだが、今年の9月には連邦議会選挙が行われる。気候変動問題に対するトランプ政権は脅威であるが、団結して、他国は引き続き気候変動対策に取り組むことを呼びかけた。また、気候変動問題はそのものだけでなく、社会正義や民主主義なども大事な要素であるとし、最後は「プラネットBはない」という言葉で締めくくった。 最初の講演は、ルクセンブルク緑の党のキャロル・ディーシュバーグで、彼女はサプライ人事により2013年12月から36歳の若さで環境大臣を務めている。彼女は政治的な影響を与ええようと市民がさまざまな形で活動したパリ合意の意義を強調し、1,5度の現実性についても話をした。また、気候変動に関するファイナンスの問題や人権侵害などについても語った。彼女が組閣に加わることによって、欧州有数の金融センターであるルクセンブルクにおいて、ダイベストメントなどの運動を進めたり、脱炭素化にむけたロードマップ策定するなどの成果報告がおこなわれた。 続いてフィリピンからイェプサノさん。サノさんはグリーンピース・サウス・イースト・アジアで活動していて、2013年にフィリピンを襲った台風の惨状と気候変動問題を訴えるとともに、気候変動は人権にとって脅威であるが、社会正義や人権に対して責任ある行動をとらなければならないと主張した。また、 トランプ政権の気候変動問題に対する姿勢も批判し、ティッピングポイントを何としても避けなければならないと力強く訴えた。

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3人目はセネガル アフリカ緑の党連盟の事務局長を務めるCOPへのセネガルっ代表団としてかかわった経験もあるパパ・メイッサ・ディーングさんがスピーチ。彼も前の二人と同様に、気候変動問題はエコロジカル・環境の領域だけでなく、人権、民主主義の問題であると話した。新しい法的フレームワークをどのように築くことができるのかが大切であり、国際的なインスティトゥーション(制度)を構築していく必要があると訴えた。「エコロジカル・デモクラシー」という新しい言葉も飛び出した。これから注目だ。 このセッションではCop23の重要性と、国際社会が団結して気候変動問題に取り組んでいく必要性を改めて確認し、米国姿勢に対しても、エレファント・イン・ザ・ルーム(問題が大き過ぎて、見て見ぬふりをする)でいてはならないと訴えた。(緑の党共同代表・長谷川平和)

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